Vol.12 IVANKO「妥協を許さないIVANKO哲学」
by Tom Lincir

創業以来、妥協を許さないIVANKOの製品の水準の高さは、世界中のビルダーやリフターの皆さまに認めていただいております。なぜなら、長年培われたノウハウと研究開発の成果、新しい発想でチャレンジする姿勢が、ひとつひとつの製品に息づいているからです。それこそがIVANKOに追いつけ、追い越せ、と他社が意識する所以ではないでしょうか。IVANKO社では、つねに素材の吟味から品質検査まで細やかな配慮を怠らず、一生涯ご愛用いただけるような製品を提供し続けています。パワーリフティングの世界選手権やアメリカの国内の大会などではIVANKO製品が標準品となっており、全米のほとんどジムで使用されています。今回はIVANKO社のこだわり、優れた点をご紹介したいと思います。

IVANKO グリッププレートの優れた点

IVANKO社はグリッププレートの歴史の変遷からE-Zリフトグリッププレートを開発しました。グリップ穴が2つあるプレートと、全体にいくつもグリップ穴があるプレートを見て、より簡単で安全に持ち上げることが可能な多数のグリップ穴があるプレートを創ることを決めました。多数の穴があるプレートは、プレートを回したりユーザーの体の位置を変えずにどの位置からでもプレートを掴むことができ、安全にプレートを掴めるところに特徴があります。さらにユーザーと器具を保護するために端に丸みを持たせ外観をスムーズにしました。

何故円形プレートが良いのか

一部のメーカーは多角形プレートを造っていますが、現在市場で指示されているのは円形プレートです。その最大の理由は安全性です。デッドリフトやパワークリーンを例に考えてみましょう。ハードなエクササイズを終えてバーベルを床に置くとき、多角形プレートの角の部分が最初に床に接触したらどうなるでしょう。プレートは安定することができず、平らな部分(辺)が床に接触するまで予測のつかない動きをするはずです。この危険な「動き」が原因で背骨や間接を痛めないとは限りません。その上やっかいなことに、一旦床の上で安定したら今度は転がりません。そこで疲れ切った体にムチ打って所定の位置まで戻さなければならないのです。円形プレートではそのような心配は一切不要です。

多角形プレートは不便な上に安全性が低いと言わざるを得ません。プレートが円形をしているのはそれなりの理由があるのです。

OMEZ グリッププレート → 

本当の強度にこだわったオリンピックバー

耐久重量の測定は“張力”と “屈力”の2つで行います。張力とはバーの左右から引っ張る力を加えていった時、破断するまでの力(単位はポンド/平方インチ=PSI)、屈力とはバーを曲げる方向に力を加えたとき、それに抗して元に戻ろうとする力の総計です。アメリカのトレーニングバーは、一般的に張力の最低値が約115,000PSIの圧力証明スチール、または最低値140,000PSIの疲労証明スチールで製造されます。オリンピックバーには、ETD150のようなスチールで少なくとも150,000PSIの強度が必要とされます。最終的に張力が200,000PSIを越えると半永久的にバーが曲がるのを防げることが分かりました。しかし張力をそこまで増やすとスチールが硬くなり生産するのがとても難しく、コストはとても高くなります。張力が200,000PSIのバーは150,000PSIのバーよりはるかに値段が高くなってしまいます。IVANKO社は、張力が150,000PSIのETD150バーで妥協することもできましたが、市場に優れたオリンピックバーを提供したいという考えを貫きました。

張力以外で重要な尺度として「直線さ」というのがあります。オリンピックバーでまっすぐに保つのは当たり前のことのようですが、困難で重要な要素の一つです。IVNKO社では、バーが製造所からでき上がった後、0.4センチ以下の度量でまっすぐ直線に伸ばします。わざわざこのようなことをしてまで、ストレートなオリンピックバーの供給を行っているのはIVANKO社のみであると認識しています。

他の重要な要素は重量と寸法の正確さです。国際競技で認められるよう、オリンピックバーの重量は20キロ/44.08ポンドとなり、直径28ミリ、長さ2.2メートルとなり、スリーブは大抵49.5〜50ミリとなります。IVANKO社のオリンピックバーは国際パワーリフティング技術委員会によって入念に測定・試験されています。
バーが曲がってしまった場合交換できますが、バーが折れてしまったら大変な危険を及ぼす可能性があります。バーが折れるのを未然に防ぐため、超音波試験で素材内部の傷やひび割れを、磁力試験で外側の傷やひびを調べます。IVANKO社は安全性を考えてこのテストを行っています。
保護コーティングも又、安全面でとても重要な要素です。多くのメーカーは美観目的でクロムメッキのバーを製造していますが、クロムメッキの製造工程で、バーが折れる原因となる酸脆性を生む結果となる可能性があります。IVANKO社は、オリンピックバーにブラックオキサイドコーティング、またはコーティング不要のステンレススチールを使用しています。ブラックオキサイドは、バーの化学的性質を変えず、張力も弱められません。摂氏205度以下の熱で溶解され、正しく処理が行われると、美しく耐久性に優れたコーティングができあがり、メンテナンスも最低限に抑えられます。ステンレススチールは最も高額な解決法ですが、かけたり剥がれたり錆びることなくメンテナンスも不要です。


IVANKO社のステンレススチールオリンピックバー。張力218,000PSI。超音波で素材内部を、磁力で外側の傷やひび割れを調べ、サビや剥がれはありません。

小さなバーベルカラーに詰まっている様々なアイデア

少なくとも1900年代初期には、バーベルカラーはプレートが落ちないようバーにリングをロックするためにスクエアヘッドのボルトを貫通させたキャストアイアンリングでした。これは安全にロックがされるようになってはいましたが、締めるのにレンチを必要とし、又バーがボルトによって傷つけられていました。
1920年代 中頃から1930年代中頃には、David P.Willoughby氏により、手締めが可能なように90度レバーボルトを備えた“レンチ不要”のカラーが発明されました。スクエアヘッドのボルトカラーと比べれば進化していますが、バーがレバーボルトによってへこんでしまいました。さらに回転する時にレバーボルトがプレートにぶつからないよう、カラーの全長を長くする必要がありました。レンチは要らなくなりましたが、バーに余分なスペースをとることになってしまいました。今日“IVANKO 圧縮リング”として知られるカラーは、幅が狭く、スライディングTボルトが付いています。ボルトの下部がバーを押してへこまさせてしまわないように、カラー内側にある溝にC字型の幅2cm程のスチールスプリングを置きました。ボルトをきつく締めると、スチールスプリングがバーを包み込んできつく締め付けるので、カラーの保持力が増すのです。

Tボルト
1981年

IVANKO 圧縮リング
1985年

ラバーダンベルの利点とIVANKOのこだわり

IVANKO社は、鉄製ダンベルは周囲にパウダーコーティングの粉を撒き散らし、ダンベルをベンチに落とす度シート部分に傷をつけ、ベンチを壊している事に気づきました。この問題に取り組む為、1983年、IVANKO社はラバーダンベルを造りました。ラバーダンベルを使用することにより、ジム内の騒音が30%も減少するという、予測せぬ効果もありました。

1983年に紹介されたIVANKO社のラバーコーティングは、見た目が良くその上マシンや設備にキズを付けません。

1986年に新しくなったIVANKOのラバーコーティングダンベルのデザインは、US特許を取得しトレードマークオフィスNO.2,389,609に登録されています

IVANKO社のラバー製造工程は、ラバーの臭気を減少させ、製品が長持ちするよう工夫されています。IVANKO社がどのようにこの臭気の問題を解決したかは、残念ながら極秘なので教えられませんが、中国で製造されるほとんどのラバーコーティング製品は、硫黄硬化された純粋なラバーでできていて、この硫黄がある程度臭気の原因となります。
ここまでたどり着くのには何年もかかりましたが、この方法で製造されたラバーコーティング製品はとても丈夫で長持ちするのです。多くのジムで20年以上に渡りIVANKO社製ダンベルを愛用して頂いていますが、それらのダンベルは今もなお活躍中です。IVANKO社のダンベルはユーザーの手から滑り落ちたり、ベンチをキズをつけたりパウダーコーティングを回りに撒き散らかすことなく、安全性に優れ、とても使用しやすく便利です。

IVANKO社は、ラバー特有の臭いを減少させ、同時にダンベルの寿命が長くなるよう、ラバーコーティングの開発を進めてきました。

“National Fitness Trade Joumal”掲載
“Evolution of Better Ideas”より抜粋
IVANKO社 社長 トム・リンサー著


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