Vol.7 CREATINE MONOHYDRETE
スポーツパフォーマンスの向上に「クレアチン」


1992年バルセロナオリンピックの陸上100m走で金メダルに輝いたリンフォードクリスティが使っていたことで話題になり、最近では多くのメジャーリーガーや格闘技選手も使っているサプリメント「クレアチン」。でも一体何?

例えばこんな経験…

100m走でベスト記録を出す、野球でヒットを打つ、ウエイトトレーニングでは高重量を挙げるなど、瞬発力を必要とする運動はみなさん経験があると思います。「あと少しパワーがあったら…」

クレアチンについて

クレアチンはアミノ酸の一種、アルギニン、メチオニン、グリシンから成る物質で、体内では腎臓、肝臓、膵臓で作られます。最近の研究では、クレアチンの摂取とトレーニングによって体重の増加それも筋肉のサイズや筋量(除脂肪体重)が増えるという結果を得て話題になっています。クレアチンのスポーツにおける働きとしては主に、瞬発力を必要とする祭のエネルギー源となるATP(アデノシン三リン酸)を生み出し、筋肉疲労の一因となる筋肉内の老廃物、水素イオン(酸化物質)を掃除してくれます。


ちょっと詳しく

ATP=アデノシン三リン酸は、アデノシン+三つのリン酸からなっています。ATPは三つのリン酸の内一つのリン酸を放出してADP(アデノシン二リン酸)となります。また瞬発力を必要とする運動などで生成される乳酸が蓄積されると、水素イオンが発生し筋肉中のpH(ペーハー)が酸性に傾き、筋肉疲労を感じやすくなります。


クレアチンサプリメントを摂ると?

クレアチンが筋肉内に取り込まれ、クレアチンリン酸としてADPにリン酸を与えてATPを再合成します。(もう、一度“エネルギー”となる要素を生み出します。)またクレアチンには乳酸の生成を抑える働きもあります。(筋肉中のpHを中和する。筋肉疲労までの時間を延ばす。)簡単に言うと、筋肉疲労までの時間が延び、エネルギーを再び生み出せる。つまり、今まで以上にトレーニング・運動のレベルが上がるわけです。となれば結果もよくなる。

ちょっと詳しく

クレアチンサプリメントを摂ることにより、筋肉内のクレアチンリン酸の貯蔵量を約20〜30%程増すといわれています。エネルギー源となるATPを再合成する。筋肉疲労の一因、乳酸の生成を抑える。この二つの役割を果たすクレアチンリン酸の貯蔵量が大幅に増えるため、筋力やパワーをより発揮でき、今まで以上にネバれるというわけです。


そんなにいいものってドーピング大丈夫?

クレアチンは筋肉内に存在する物質ですからIOC等の禁止薬物ではありません。ちなみに、肉や魚にもクレアチンは含まれています。しかし5gのクレアチンを摂るためには、肉なら約1kg!魚では約500gも食べなければなりません。

クレアチンサプリメントの摂り方は?

クレアチンサプリメントを摂る場合、“ローディング期”と“メンテナンス期”を設ける摂り方が一般的です。最初の一定期間(約5日間)は小さじ一杯(約5g)を1日4〜5回(合計20g)、食後やトレーニング前後に摂り、次の日からは1日に小さじ一杯弱(3〜5g)を摂る。ジュースのような炭水化物を含む飲み物と一緒にクレアチンサプリメントを摂ると、インシュリンのレベルを上げクレアチンの体内への取り入れをサポートするといわれています。また、クレアチンサプリメントを摂るとお腹が張ると感じる場合には、一度お湯に溶かしてから飲むとよいでしょう。


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