ホームトレーニー必読!ぜったい後悔しないマシン選び!!
Vol.6 アジャストベンチの選び方
前回はパワーラックについて、その安全性とトレーニング種目の豊富さを中心に紹介した。パワーラックはアジャストベンチと組み合わせることによって、そのトレーニングバリエーションが増えるわけだが、今回はそのアジャストベンチを選ぶときの注意点を紹介していこう。パワーラックを使って高重量でのトレーニングを行うためには、アジャストベンチの選択も重要となってくる。安定感にかけるものでは集中して取り組む事はできないし、集中できなければ効果も半減されてしまう。また種目によってはベンチの移動も多いので、取り回し面での手軽さも重要ポイントとなる。

以下に順を追って説明していこう。

1) 安定感
背シートの角度を調節できるアジャストベンチの場合、その構造上、若干のシートのぐらつきは避けることが出来ない。しかし、そのぐらつきは小さいほうが良い事は間違いない。まず確認するべきポイントは、土台フレームの形状で、前後ともT字型でしっかり4点で支える構造であるかを確認しよう。まれに3点で支えるタイプのものがあるが、高重量のダンベルを使用していてバランスが崩れた場合などにベンチごと転倒する危険性が高い。

次に、背シートの安定感を確認する。角度調節のために可動する部分なので、どうしても若干の遊び(すき間)があり、そのためシートのぐらつきが生じてしまう。しかしそのぐらつきを少なくするための工夫がなされているかが重要である。背シートをつっかえ棒のようなフレームで支える構造だと、どうしてもぐらつきが大きくなりやすい。そこで両サイドからはさむ二軸構造タイプだとぐらつきは大幅に軽減されるのでおすすめである。

2)パワーラックとの相性
パワーラックと組み合わせてインクラインベンチプレスを行う場合、フラットベンチプレス時よりも、かなり後方へセットして使用する事になる。このときパワーラックの土台フレームをアジャストベンチの脚が“またぐ”必要があるが、それが出来る形状のフレームであるかが重要な確認ポイントとなる。購入したはいいが、インクラインベンチプレスで使用できないとなると、トレーニングのバリエーションは大幅にダウンしてしまう。

また、パワーラックから出したり入れたりと、ベンチを動かす機会も実際には多くなるので、移動が容易なようにキャスターが付いているタイプだと非常に便利だろう。

トレーニングは、日々行うものであるから、少しでも掛かる手間を少なくする事が継続させるためには必要だ。

3) 角度調節
トレーニングのバリエーションを広げるためにはディクライン(頭が脚より下の位置にくる状態)が行えるタイプが良いだろう。とくに限られた設備でトレーニングを行うホームトレーニーの場合、より種目を選択できる幅が広い方がよいのは言うまでもない。

また、角度調節の刻みも細かく出来る方が体格に応じて合わせやすくなるので良いだろう。具体的には 段階ぐらい調節できるものを選ぶと良い。

4)シートの硬さ
シートは柔らかければ良いわけではない。柔らかすぎれば身体の安定感が損なわれてしまい、場合によっては怪我につながる可能性もある。適度な硬さが必要である。最適な硬さは、重量が掛かっても背中や肩が痛くない最低限の弾力があり、中身がしっかり詰まっているものが良い。とくに高重量を使用する場合には、シートの硬さの重要性が増してくる。

5)フレームの厚み
通常、ジムで使用されているベンチでは、厚さ3mm以上のものが多い。ホーム用でも最低2mmは必要だろう。フレームの厚みはベンチの安定感を生み出す重要なポイントである。

6) 接合部
フレームとフレームの接合部の溶接も重要ポイントである。溶接が面ではなく点でしか施されていないものは危険性が高い。日々のトレーニングで重量がかかるので、目に見えない劣化が進み、いづれは破損することも考えられる。

また、溶接ではなくボルトでフレームを結合するケースもあるが、この場合、緩みがないことが重要である。ナットの内側に、ナイロン樹脂が装着されていると、ボルトが緩むことなく、常に安心してトレーニングが行える。


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