ホームトレーニー必読!ぜったい後悔しないマシン選び!!
Vol.1 全ての基本、ベンチ台の選び方

数ある種目の中で、最もメジャーなのはやはりベンチプレス。自宅でトレーニングを行なう場合でも「まずはベンチプレス台を購入しよう!」と誰もが考えるはずだ。ところで、ベンチ台といっても、高価なものから安価なものまで様々で、選ぶのに迷ってしまう。器具を買う上で、価格は確かに重要な要素だが、ベンチ台を買う目的は何なのかもう一度考えてみよう。「デカくなりたい」「筋肉を付けたい」「カラダを引き締めたい」などなど目的は様々だろうが、いずれにしても“カラダを変える”、つまり“結果を出す”ことが目的のはず。今回は、その観点からベンチプレス台を選ぶポイントを紹介していこう。

1)
ワイドか?ナローか?
結論から言えばワイドタイプのベンチのほうが安全面などからもお勧めだ。ワイドタイプとは、バーを置くラックの幅がグリップの外側にくる形状のベンチのこと。ホームトレーニーの場合、一人でベンチプレスを行なうのがほとんどだろう。もし、プレートを付け替える際にラックの幅の狭いナロータイプだと、片側にプレートが残ったときにバーのバランスが崩れ、バーの片方が持ち上がってしまい非常に危険である。また、ベンチプレスの動作中も、グリップ幅の内側にラックがあり、常に視界に入っているし、バーをラックに戻す際も、左右のバランスを崩さないよう注意を払わなければならない。

以上のような理由からワイドタイプのベンチのほうがお勧めだが、もちろんワイドタイプにも欠点はある。例えば、ラック間の幅があるので通常2m以上のバーでなければ使用できないなどだ。

一方で、もちろん、ナロータイプにも利点はある。スペースが小さくて済む点だ。これは、限られたスペースでトレーニングするホームトレーニーにとっては重要な点ではないだろうか。また、先ほど、プレートの付け替えの際にバーベルのバランスが崩れると述べたが、ナロータイプであってもストッパーの付いたタイプのベンチ台を使用すれば問題はないだろう。

以上のようにワイドタイプとナロータイプの欠点と利点をよく理解し、ベンチ台選びも慎重に行なおう。

2)いちばん大切なのは安定感!
ポピュラーなベンチプレスだが、実際、非常に危険な種目でもある。なぜかというと、気を抜くと高重量のバーベルを首に落とす危険性もあるからだ。そういった危険を避けるためには“集中力”が大切なのだが、集中するためにはベンチ台がしっかり安定していることが大前提だろう。不安定なベンチ台では集中するどころではないはず。集中できなければ結果を出すことも難しいだろう。ここで、安定したベンチ台を選ぶ際のいくつか確認すべきポイントを紹介しておこう。

フレーム材の厚み:ジムなどで使用される業務用マシンは厚さ5ミリ以上のものが多い。ホーム用の場合、そこまで頑丈である必要はないが、最低でも3ミリは必要。扱う重量が重くなるほど、フレームの厚みによる安定感はまったく違ってくる。

フレームの形状:ベンチの安定感は床に接する部分のフレームに左右されることもある。例えば、バーを置くラックから真っ直ぐ床に伸びているフレームが、頭の方向に20〜30cm出ていれば安心して使えるはずだ。なぜなら、ベンチプレスの最後のレップスを終えてバーをラックに戻す時、ラックの“受け”の部分にバーを当てて戻すが、フレームの脚の部分が頭の方向にも出ていないと、勢いよく戻したときにベンチの片側が持ち上がってしまい、危険性が高い。

シートの固さ:ベンチ台の最適なシートの固さとは?決して柔らかければ良いわけではない。柔らかすぎると身体とバーベルの重みでシートが沈み、身体が安定しなくなる。これでは、高重量を扱うベンチプレスでは肩などを痛める危険性が高くなってしまう。最適な固さは、重量がかかっても背中や肩が痛くない最低限の弾力があり、かつ中身がしっかり詰まっているもの。ある程度の固さがあるものを選ぼう。

接合部:特に重量がかかる部分の溶接はしっかり確認しておこう。溶接が“点”でしか施されていないものは危険性が高い。日々のトレーニングで重量がその箇所にかかれば、見えないところで劣化が進行し、いづれ破損する可能性も高いのだ。当然、事故につながる可能性もある。また、溶接ではなくボルトで結合するものもあるだろう。この場合は、ボルトに緩みが無いかが重要となる。ナットの内側に、緩み防止の為のナイロン樹脂が装着されているかどうかを確認しよう。

3)バーラック
細かい点だが、バーラックの形状も安全性を左右すると言っていいだろう。特に奥側(頭側)の“受け”がある程度高くなければ、最後の力を振り絞ってバーを戻す時、その部分にバーを当ててラックに戻すテクニックが使えない。また、手前側にも適度な高さがなければ、戻したバーが勢い余って顔の上に落ちる危険性もある。

ベンチ台を選ぶ際のポイントは他にも様々あるのだが、少なくともここに記したことは最低限のポイントとして選択の際の参考にしていただきたい。

@キャプション
ナロータイプのベンチでも、ストッパーがついていれば、安心してプレートの付け替えができる。シートの固さや詰まり具合は、安定したベンチを行なう上で重要である。この方向にも脚が出ていると、バーをラックに戻す時、頭の方向に重さが掛かってもしっかり支えてくれる。

ラックの手前側の高さが高過ぎればバーを置きにくい。低すぎればバーが落下してくる危険がある。奥側は高さがないと、バーを戻す時、越えないように注意を払わなければならない。

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